イベント報告

寄席や レポート隊よるイベント報告
平成17年2月25日
「鶴志&春菜のちょっと懐かし松鶴 春蝶噺」

行ってきましたよ!     平成17年2月25日

舞台は、大阪道頓堀B1角座。
18:30開演の「鶴志&春菜のちょっと懐かし松鶴 春蝶噺」。
30分前から、お客さんが列を作る。小学校の教室ぐらいの小さな会場には、満員のお客さんが詰め掛けた。

 

春菜さん、一席目。光沢のあるコバルトブルーの衣装で登場。会場は、一気に華やかになる。どんな話で始まるのかと、ドキドキしていたら、なんと始めて語る今は亡き、父・春蝶さんとの思い出話。
大酒飲みで、酒癖の悪い父。おかげで、春菜さんが無実の罪を着せられ、スポーツ新聞の一面を飾った話。「春菜」という名と、父・春蝶さんとの深い関係。父を思う春菜さんの気持ちと、「笑い」が交じり合う、始まりとなった。

 

本題は、「ぜんざい公社」。落(おち)は、かなり気に入った。「なるほど!」と思わず合点。 日本では、若者が「働かない・教育を受けない・職業トレーニングもしない」NEET現象が世間を騒がしている。そんな世間様を揶揄し、不安を「笑い」に変えてくれる、一席に仕上がっていた。

 

2席目。衣装換えした春菜さん。先ほどとは打って変わって、真っ黒の衣装に。ネタは、「たちぎれ線香」。会場は、ぐっと落ち着いた雰囲気に包まれた。

遊び好きの若旦那。彼が経験する、「悲恋物語」であった。ある日彼は、親戚から「道楽者」としてこっぴどく非難を受ける。考えた番頭は、彼に蔵住まいを強いる。蔵に入って、突如彼宛に手紙が届くようになる。送り主は、娘芸者。だが、丁度80日目で、手紙は途切れる。蔵住まいしている彼は、そのことを知る由も無い。100日後、蔵から出てきた彼に待ち受けていた運命は、酷なものであった。

 

春菜さんの「間」と「演技」に、お客さんは釘付け。私も、終始ドキドキしっぱなし。心動かされた。会場からは、すすり泣きする音も。 終盤、三味線の悲痛な音楽が、会場をよりしんみりとさせた。「落(おち)は笑い」最後の最後まで期待していたが、そんな素人の先入観を覆す一席であった。 私は、何度か春菜さんの落語を拝見している。前回、足を運んだのは去年の11月。その時と比べたら、格段に芸が磨かれていた。見終った後に残る満足度が、半端じゃなかった。親しみやすいしゃべり口と、繊細なフェイス。これらを武器に、春菜さんはまだまだ飛躍し続ける。